言葉や表現は、心のフィルター次第

同じ対象を見ていても、

人によって、表現の仕方が違います。

同じものをインプットしても、

アウトプットは、その媒体となる人の

ものの見方、知識、考え方、感情、心のあり方

というフィルターを通って出てくるから

だと思います。

私は、これまでに数回

「あなたって女性らしい」と

別々の女性たちから言われたことがあります。

私は女性に生まれたことを誇らしく

思っているので、有難い言葉ですが、

このうちの数回は、

私が彼女たちの思い通りにならない、

服従しない時に、トゲトゲしい口調で

「あなたって『女性』らしいね」

と言われたので、明らかに「意地悪」です。笑

女性らしさの定義は、それぞれなので、

一緒くたにしたくないのですが、

おそらくこの場合、私が繊細で細かく、

まめまめしいところがあるので、

それを神経質で細かい、めんどくさいと言う意味の

「あなた女性らしいね」だと思います。

面倒くさいので「ありがとう」と返すと、

「全然、褒めてないけど」

とか言い返してきました。笑

まず、このトゲトゲした「あなたって女性らしいね」は、

私を「嫌い」「憎たらしい」という

悪意のフィルターを通した時の表現です。

さて、次は、素敵な女性のお話。

一回しかお話していないのですが、

話していて気持ちのいい、純粋で素敵な方で、

聞き上手。上手に話を引き出してくれて、

話が弾んで、すごく楽しかった。

そして、彼女は私に、とても気を遣い言葉を選びながら、

「初めて会ったのに、失礼だったらごめんなさい。

でも、あなたは、私の読んだ小説に出てくる女性に似ていて、

『女性の野性』を感じるの」と言ってくれました。

この方も話しながら、私の「いわゆる女性らしい部分」を

何かしら受け取ったわけです。

でも前者と全く違って、私は、

「女性の野性」と言う素敵な言葉に

感動して、今思い出しても、

ジワーッと胸が熱くなります。

彼女の優しいフィルターを通して出てきた言葉は、

素直に嬉しかったです。

別に褒めたわけでも、もちろん悪口でもなく、

素直に私を受け止めている感じがして

「女性の野性」と言う表現を

とても気持ちよく受け取ることができました。

後にも先にも、私にとっては、人生最高の賛辞です。

あとでその小説を読みながら

「そうか、私はこう言う風に見えるんだ」

といい意味でも悪い意味でも、

あらゆる角度で自分を客観視できて、

目から鱗が落ちたようでした。

改めて、彼女の深みや純粋さを感じて、

心が洗われました。

きっと、どの人にも、同じように

私の要素が見ている。

でも、心の中にある想いで

アウトプットされる言葉も感情も、

全然違ってくる。

意地悪い心は、意地悪を投影し、

優しい心は、優しさを投影する。

時折このことを思い出して、

心のフィルターは、綺麗にしておきたいと

思うのです。