怖い息子さんと、かわいいおじいちゃま。きっと、優しくできないのには、理由がある。。
電車の前の席に、年配の男性が、2人乗っていました。
1人は、70代くらい。
もう1人は、おそらく90歳くらいの
かわいいおじいちゃま。
多分、親子。
おじいちゃまが、息子さんに何か話しかけると、
息子さんは、一枚の切符を見せ、むすっとしています。
どうやら、おじいちゃまは、切符を失くした様子。
息子さんは、知らないといった様子で、
首を横に振りながら、
スマホをいじっています。
すごく、怖い、冷たい顔をして。
困った様子のおじいちゃまは、
自分の着ているジャンパー、シャツ、
ズボンのポケットをあちこちまさぐって、
切符を探しています。
で、また、隣の息子さんに話しかける。
また冷たくあしらわれます。
服をガサゴソして、切符を探す。
息子さんは、他人のふり。
スマホをいじっている。
これが、3回くらい続きました。
ずっと見ちゃってんの。笑
オヨオヨしているおじいちゃまが
お気の毒で、
「えーどうしたのかね。改札において着ちゃったのかな?
一緒に探そうか?」と言いたくなる感じ。
でも、あまり見ると悪いから、
しばらく、よそ見して、ふと目を戻すと、
おじいちゃまが、切符を手に持っている。
えーーーーどこにあったの???
と勝手に驚いていると、
息子さんは無表情に、その切符を受け取り、
自分のと一緒に保管。
二人は、何事もなかったような雰囲気に戻った。
私だけが、ホッとしている感じ。
しばらくすると、おじいちゃまが、
何か、不安そうに息子さんに聞くと、
「当たり前だ」と言うように
力強く息子さんはうなづきました。
おじいちゃまは、
「ウチまで来てくれるの?(送ってくれるのか)」
と聞いている様子でした。
そして、その後、私が先に降りるまで、
2人は、無言で電車に乗っていました。
きっと、これが、普通なのでしょう。
おじいちゃまも穏やかで、困っている様子はない。
なんなら、隣の息子さんにすっかり頼っている。
この場面だけではわからない、
色々なことが、この2人の人生には
起きたんだろうなとも思いました。
親子の関係なんて、第三者には、わかりゃしない。
もしも、おじいちゃまが認知症なら、
息子さんは疲れ切っているでしょう。
もし、おじいちゃまが毒親なら、
息子には複雑な思いがあるでしょう。
年取ってからの関係は、
それまでの長い道のりの結果。
怖い息子とかわいいおじいちゃまに見えても、
本当のことは、わからない。
よくあることだけど、
外ではいい子にしていて、
おうちでは憎たらしいことを言うかもしれないし。
人間関係の立場は、変化しにくいです。
父親は、一生父親だし、息子は、一生息子。
兄弟も一生兄、一生弟だったりする。
一回できた上下関係は、だいだいそのまま。
いい関係ならいいけれど、そうではない場合に、
介護をすることになってしまうと、
本当に辛いし難しいなと、全くわからないのに
勝手に色々考えてしまいました。
とはいえ、ずっと横でお世話して、
大変そうな息子さん、お疲れ様です。
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