スターオブベツレヘム　(Star of Bethlehem)

新宿御苑でスターオブベツレヘム (Ornitholagum umbellatum) が、かわいく咲いていました。

新宿御苑では、通常４月の後半～５月始めに咲きます。
太陽の光を浴びて、お花を開くので、今回観察したのは雨上がりの曇り空で、
ちょっと開花は控えめでした。

スターオブベツレヘムは、和名は、オオアマナ。
開花は、４～６月。高さ１５㎝程度で、足元から見上げるように咲いています。

純白の花びらは、太陽に向かって大きく開き、輝いています。
太陽の光と共に開き、夕暮れには閉じてしまいます。
バランスの良い６枚の花びらは、星のようです。

６と言う数字は、西洋では神秘的なものや時間の象徴とされています。
左右対称の六角形は（ダビデの星やフリーメーソンなど）
自然界や宗教上のシンボルとしても使われることがあります。
「ベツレヘムの星」と言う意味の名は、イエスキリスト生誕を知らせた星が
お花になったと言うお話から来ています。
それだけ、この純白さ、整った形は、神秘的で純粋な様子なのですね。

しかし、整った花の下には、土を覆うように長い葉が絡まるように伸びています。
一所懸命、養分を吸収し、太陽の恵みを得て、頑張った結果、
美しい花を咲かせ、命をつないでいく様子を感じます。

人間も同じように、苦しみを抱えた心は、時間をかけ、向き合うことで、
必ず、美しく強く整い、その苦労を輝きに変えていく力があることを教えてくれます。

私たちも太陽や自然の力、周りの人や環境の力を借りることで、自分の中の力を発揮し、
美しく輝くことができるのです。

大きな木の下で群生している様子をみると、大きな木に見守られながら
伸び伸び成長しているように見えます。
人もそんな風に寄り添いあって、お互いを輝かせることができるのではないでしょうか。

もし、心に傷を負っていても、それは糧にしていけるのです。
悲しみに向き合うのは辛く、ときには、そのようには思えないものですが、そう信じて太陽に向こうと思う気持ちを
失くさないことが、希望を見つけることにつながると思います。